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2009年2月10日 (火)

私の好きな作品たち~田向正健編

 NHKでよく名前は知っていたのですが、作品についてはあまり知りませんでした。でも向田邦子賞を取った『橋の上においでよ』は観たかった作品でした。

1987年の堤真一さんと南果歩さんは観たかったです。聞いたところによると、脇を固めていた俳優も一流ばかりだったそうで・・・すみません、DVDありませんかぁ~?と叫びたい気持ちです。なんでも堤真一は当時社会現象化しつつあったテレクラに通う浪人生だったそうで、テレクラでアポを取り、待ち合わせは大阪戎橋の上。女の子とデートできたのだが、その時に聞いた話は嘘で会うことができなくなったのですが・・・・

 人の人に対する虚構と真実、人の本当の姿とは何か。を求めていく堤真一。いろんな事が起きたのちに、実は故郷には17の時に生んだ子供が故郷にいると真実を話だす南果歩。しかしそれだけでは信じることができない堤真一は南果歩を故郷(富山)につれていく。
 ラスト近くに、南果歩の故郷に帰ったときに起こった体の変化に、南果歩と一緒に見る者は心をうち震わせられる。そして蜃気楼を二人で見る。蜃気楼は有名だが、ここで見るのはめずらしいと南果歩はいう。
 ラストさらに、堤真一に衝撃がおとづれる。本当に現代の焦Kaii5 燥感、虚構から、真実を求めていこうとする姿に私たちも感情を見事に移入させられます。これは見るしか無い!!

 そこで田向さんについて、少々。

1961年に明治大学文学部卒業後、松竹大船撮影所に助監督として入社。1969年『とめてくれるな、おっ母さん』で監督および脚本家としてデビュー。同年木下惠介プロに移籍し、それ以後は脚本家の道を歩みました。1976年、NHK連続テレビ小説『雲のじゅうたん』で人気脚本家となります。
1982年、『リラックス』で芸術祭大賞を受賞。
1987年、『橋の上においでよ』で第6回向田邦子賞受賞。
1988年、NHK大河ドラマ『武田信玄』を大ヒットさせ、大河史上2位の平均視聴率を上げた。その後も、2本の大河ドラマを執筆しています。
 同世代の脚本家である山田太一との交流が深く、山田氏は、ずっと意識していた脚本家として倉本聰氏と田向氏の名を挙げています。

そうなんです。大河ドラマを3本も書いているんです。『信長 KING OF ZIPANGU』『徳川慶喜』がそうです。

ところがネットで調べていたら田向さんのドラマは重いとか配役が悪いとか言いたいこと言われていて、驚きました。原作があってその時代風景を考えれば、現代劇のようにいかないのは解りそうなのですが・・・時々あるんです。例えばある人について調べてみようとします。ずっと尊敬していて書く材料を探していたら、凄い反撃の記事、スキャンダラスな記事ばかりだったということが。こう情報が氾濫していると何が正しいのかわからなくなりませんか?

 私はこう考えます。NHKがよく起用するということはそれだけの信頼を得ているわけで、単なる人気取りではないのです。受け狙いでは無いのです。大河ドラマは歴史小説を重んじていますから、二谷幸喜監督のような茶目っ気を求めること自体が間違いだと思いますよ。

 と、このことは忘れて、本題に戻ります。山田氏と同じく1900年代に多くの作品を残していますが、2005年、『ハチロー?母の詩、父の詩?』がやはりNHKで放送されました。昭和を代表する詩人・サトウハチローの破天荒な生涯と、その家族の波乱万丈の物語を描いたもので、サトウハチロウ役は唐沢さんでした。それ以前の作品を紹介すると

冬の旅(1970年、TBS)
喪服の訪問者(1971年、日本テレビ)
雲のじゅうたん(1976年、NHK総合)
優しい時代(1978年、NHK)
リラックス 松原克己の日常生活(1982年、関西テレビ)
夏に恋する女たち(1983年、TBS)
ロマンス(1984年、NHK)
オアシスを求めて(1985年、NHK)
橋の上においでよ(1987年、NHK)
武田信玄(1988年、NHK)
問題の教師(1989年、テレビ朝日)
真夜中のテニス(1990年、NHK)
信長 KING OF ZIPANGU(1992年、NHK)
街角(1993年、NHK)
和菓子の味(1994年、NHK)
ひとさらい(1995年、TBS)
レイコの歯医者さん(1996年、NHK)
月の船(1996年、NHK)
誰かが私を愛してる(1997年、TBS)
徳川慶喜(1998年、NHK)
ハチロー~母の詩、父の詩~(2005年、NHK)

となり、考えさせられる作品が多いことが解ります。『問題の教師』では堤真一さんを再起用するなど、役者へのこだわりもある方です。

もう一度向田邦子賞をとってあっと言わせてください。

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コメント

Really informative blog. Awesome.

投稿: homemade sex videos | 2016年7月 8日 (金) 20時23分

 k53372 さん、はじめまして。
そうですか、コピーのビデオ、私も手紙を出せばよかったと、
後悔しました。まさかいただけるなんて考えもつきませんでしたし。私は向田邦子さんから端を発して脚本家にはとても興味があります。

 田向さんも向田邦子賞で知ったのですが、そうですか、お亡くなりになっていたのですか。松原敏春さんも亡くなり、本当に残念です。

 あのような作品にはもう出会えないでしょうか・・・
ご冥福を祈ります。
ご一報くださり、本当に感謝しています。

ありがとうございました。

投稿: とこ | 2010年3月 6日 (土) 23時52分

田向さん、急に死んでしまって残念です。

「橋の上においでよ」は、私は、制作元の
nhk大阪放送局に手紙を出して演出の人
にコピーのビデを送ってもらったことがあり
ます。

あと、90年度のドラマシナリオ傑作集(香川
県立図書館にあった)で、作品を、昔、コピー
したことを思い出します。このシナリオは、放送
でカットされている部分があります。

投稿: k53372 | 2010年3月 6日 (土) 21時29分

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