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2009年4月13日 (月)

私の好きな作品たち~バリー・アイスラー編

 バリー・アイスラー 氏原作、マックス・マニックス氏脚本・監督の『レイン・フォール/雨の牙』をご存知でしょうか?最初は映画に興味を持ちましたが、やはり原作が気になって・・・

  朝の混雑する山手線車両で、国土交通省の高級官僚・川村安弘が死亡。警察の調べで持病の心臓発作が原因とされていました。しかし、それは巧妙かつ自然死に見せかけた殺人だったのです。そして、その仕事を遂行したのは、日系アメリカ人で米軍特殊部隊出身の暗殺者ジョン・レイン。
 これまで、政財界や裏社会の重要人物たちを完璧に「自然死」にみせかけ成し遂げる凄腕の殺し屋です。ルールは一つ。“女と子供はやらない”。でも、川村が所持していたメモリースティックをめぐって、レインの運命が狂い始めます…。Kayama_work05s

 2002年にアメリカで出版されるやいなや全世界で翻訳出版され、瞬く間にベスト・シリーズと化した人気ミステリー、レイン・シリーズの第一作目を映画化したものです。東京を舞台に、アメリカ海軍特殊部隊に在籍した過去のある日系アメリカ人の殺し屋ジョン・レインが、ある殺しの依頼を受けたことから政権汚職と利権をめぐる陰謀に巻き込まれ、自身の愛と復讐の狭間で翻弄されるというハードボイルド・アクション・サスペンスです。

 バリー・アイスラー氏は1989年にコーネル大学法学部を卒業した後に、バリー・アイスラーは米国国務省に3年間勤めました。その後、民間会社へ入社。その間、日本に滞在し日本語が堪能なのだそうです。現在はサンフランシスコに在住でフルタイムで執筆されています。頻繁に来日されているらとか・・・。公式サイトのメーリングリストに登録すると来日予定や日本での活動などを教えてくれます。公式サイトには、作者が日本でよく行く飲み屋やレストランの紹介などもあります。幼い頃、いじめられた事があり高校生でレスリングを、大学時代から柔道を始め、日本にいる間に講道館へ通いつめ黒帯の腕前に。
 処女作の『雨の牙』は10ヶ国で翻訳された。面白いのは、英語で書かれた処女作なのに本国アメリカよりも日本での上梓が先だった事。
映画化権を購入したのはアクション俳優のジェット・リーだそうです。

 次に発表された作品『雨の影』は『雨の牙』の続編で、ジョン・レインがピアニストのみどりと別れてから約1年。 その間、彼は大阪に潜伏していましたが、ある日、ついに警察庁の部長タツに発見されます。そして、腐敗した日本の改革に傾注するタツの依頼を断りきれず、レイ ンはふたたび東京に戻る決意を固めました。新たな暗殺を遂行するために。でも、標的は想像以上に危険で、レインの周囲にはやがて死の影が忍び寄ります。しかも、 いつしかCIAまでが暗躍しはじめてました……。どうです?先を知りたくなりませんか?

 何の前知識もなく読んだなら日本人が書いたと勘違いしたかもしれません。この作家は日本を良く知っていますね。驚きました。日米ハーフの殺し屋ジョン・レインが美人ピアニストと出会うのですが、彼女はレインが殺した男の娘だったんですよね。娘はある情報を隠していると疑われ警察、CIA、とある政党から同時に狙われていると知ったレインは彼女を守る為に謀略の渦中に飛び込む・・・というストーリーです。ストーリーはちょっとムリな所もあるけれど、描写の巧さで一気読めました。外人が描く日本が舞台の作品は、描写が変な上に突拍子も無い事が書かれている事が多いけれどこの作家は巧いですよ。短い文章で日本の文化を的確に描写するんですよね。例えば日本のラブホテルの事を『ツインベットは、ラブホテルでは聖書と同じくらい場違いだ』と説明するんです。巧いと思いませんか?(笑)。一つ気になった事は主人公のトラウマについてでしょうか。この主人公のジョン・レインもベトナム帰還兵なのですよね。アメリカ人の抱える苦悩=人種問題&ベトナム戦争という構造はもはやいい痩せないものなのでしょうか・・・

  レイン・シリーズは、『雨の牙』『雨の影』『雨の罠』『雨の掟』『フォールド・ライン』とあり、それぞれが続き物のようになっているのも、1冊で終わらない要素です。私も速く『雨の罠』を読みたいとワクワクしています。

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コメント

kんばんわ。
今も蒸し暑いです(^_^;)

バリー・アイスラーも知りませんでした(^_^;)
最近は小説からいささか遠ざかり。
日本をよく知ってるんですね。
日本で特に人気が出るでしょうね。

「「いのち」とは 長命じぃ様・ばぁ様列伝」をアップしました。
のぞいてくださると嬉しいです。 

投稿: KOZOU | 2009年4月13日 (月) 19時58分

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