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2009年5月24日 (日)

私の気になる作家~横尾忠則編

 決して好きなタイプの芸術家ではないのですが、なんとなく気になっていて久々に作品を観てみました。やはり凄いんです。私が始めて彼を知ったのはテレビ番組によく出ていた頃で、ボーっとしていて作品なんて描けるのかなあなんて思っていましたが、60年代、山寺修司氏視や唐十郎氏の演劇ポスターなどで一躍注目を集め、70年代のドラッグ&サイケデリックカルチャーやカウンターカルチャー全盛期に絶大な支持をTadnori005 得ました。以降、数多くの展覧会や海外からの招待出品により、確固たる世界的評価を確立します。

 その横尾さんの作品は70以上もの世界主要美術館でコレクションされています。また「開運!なんでも鑑定団」の「幻の逸品買います」コーナーで、「横尾忠則ペルソナ展」ポスターをなんと50万円で募集されましたが、マニア物の鑑定士北原輝久先生は「50万円ではとてもとても(ムリ)」と言わしめるほど、人気が高いのには驚かされました。

 1936年兵庫県生まれ。池田満寿夫と並ぶ戦後60年代が生んだ文字通りスーパースターです。幼少のころから絵や文字に興味を持ち、小学校時代には既に「漫画少年」に投稿していたそうで、高校のときに漫画家から挿絵画家へ志望を変え、通信教育を受けました。また、同じころ油絵の制作を始め、絵画展へ応募し、入賞を重ねました。太平洋画会会友に推挙されましたが、高校生であるということで断っています。高齢の両親のことを思い、美大へ進学せず就職するが半年で解雇されます。1956年カットの投稿や公募展への出品などを重ねるうち、神戸新聞宣伝技術研究所の助手として入社、翌年には神戸新聞社事業部関係のポスターを一手に引き受けるようになりました。

 1959年ナショナル宣伝研究所へ移りますが、翌年には念願の日本デザインセンターへ入社、その才能を存分に発揮し、存在が広く知られるようになります。1965年の初個展の会場で三島由紀夫と出会っています。1967年寺山修司氏主宰の天井桟敷に参加、美術を担当。このころから海外での個展など、その活躍の場が世界的なものになりました。グラフィックアーティストとして第一線で活躍を続けていた1980年、ニューヨークで見たピカソ展に衝撃を受け、画家への転向を表明、油彩の制作を本格的に開始。その後もさまざまなジャンルのアーティストとのコラボレーションを行うなど、いまなおその活動は注目を集める現在稀有な作家なのです。

 私も『ピカビア-その愛と誠実2』や『神格の象徴』『野望の中からの成功』などは好きな作品となりました。岡本太郎氏やピカソに影響を受けながらも独自の世界を作り上げ、観る者を釘付けにする魅力があります。

 また、1995年毎日芸術賞、2000年ニューヨークADC Hall of  Fame受賞。2001年紫綬褒章受章。2006年日本文化デザイン大賞受賞など多数。また小説『ぶるうらんど』では2008年度泉鏡花文学賞を受賞しました。主な作品集・著書に、『インドヘ』、『コブナ少年』、小説『ぶるうらんど』、『人工庭園』、『温泉主義』、『隠居宣言』、『Y字路』等があります。画集は高くて手がでませんが、意外と、ネットで探すといろんな作品が観られます。

 それから彼のブログにこんなことが書かれてありました。『ぼくは若い頃、随分お金に困ったことがありましたが、したくない仕事のために仕事をするとことはありませんでした。仕事がなくても「武士は食わねど高楊枝」 なんてうそぶいて威張っていました。だけどいよい
よ困った時は、必要な分だけどこからか入って(仕事)くるという法則のようなものを確信するようになったので、あせらなくなりました。まあ性格的に楽観主義者でもあったように思います。努力はお金のためではなく精神の高揚のためにするもんじゃないTadanori004でしょうか。
その結果のお金じゃないですかね。仕事に良し悪しは本来はないと思います。楽しいか面白いかでしょう。目的をお金にしたら、どうしても執着になります。稼ぐための手段になります。そうするとお金は遠のく場合があるように思います。稼ぎたい気持ちがあんまり強いとバリアが張られて、入るのも入らなくなるんじゃないでしょうかね。そんな時は楽しいことをしたり、勉強でもしてチャンスを待つしかないでしょう。』その通りかも知れないと素直な気持ちになれる自分に驚いています。でも必要なだけの仕事がどこからかくる法則というのは、何かしら才能のような物や実績がある人だから仕事のほうから来てくれる、何もない人は待ってばかりじゃいられないのも事実ですよね。

でもこういう風にお金に執着しない人生っていいと思いますね。

 『横尾さんの言葉を探していたら文章全体がよく見えてきた、ということなんでしょうね。単語の選び方を示すものや、文法がデザインの仕事の中にあって、それが、大作のもとになる言葉であった。』と感嘆する糸井さん。

観れば観るほど作者の言わんとすることが解ってくる不思議な横尾ワールドはお勧めです。

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コメント

おはようございます。
こちら雨が降っていましたがようやくあがりました。

横尾忠則ももう70歳を迎えているのですね。
美大も出ていないのにほんとの天才なのでしょうね。
確かに日本でより外国で表されるような作品ですね。
サイケデリック一時は席巻しましたね。
天井桟敷などどともに時代の落とし子なのでしょうね。
仕事、金銭観はおもしろいですね。
森茉莉にちょっと通じるような。
確かにとこさん、書いてありますようにそれだけの才能と実績があったからで、何もないものには何も来ないのでしょうね(^_^;)
泉鏡花賞までもらっているのにはちょっと嫉妬ですね(^_^;)
池田満寿夫は芥川賞、やっぱ才能の差はいかんともしがたいようですね(*^_^*)

コメントありがとうございました。
以下コピーです。

とこさん、こんにちわ、コメントありがとうございます。
「言葉にできない」、いいですよね。歌もとてもいいし、画像が、ネコの寝相とかうらやましいいです(*^_^*)
目覚まし代わりに(*^_^*)
この動画へのリンクは残すようにしますので、いつでも見てやってください。

いいお休みをです。

投稿: KOZOU | 2009年5月24日 (日) 13時37分

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