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2009年6月27日 (土)

私の大好きな作品~『気くばりのすすめ』

Kennji  鈴木建二氏をご存知でしょうか?元NHKエグゼクティブアナウンサー(理事待遇)。1988年、定年退職。「目線」を造語したことで知られます。兄は映画監督の鈴木清順氏です。

 何故私が鈴木さんが好きなのか・・・今で言うと久米宏さんや古舘伊知郎さんのような存在といえばいいのでしょうか。非常に頭がよく、頭も切れて、笑いのセンスもある、まさに理想的な存在です。その鈴木さんが大分以前、書かれた本なのですが、今でも多くの人に読まれている『気くばりのすすめ』と言う作品です。

 コミュニケーションをとる上で大切なことの一つである"気くばり(思いやり)"。本書では、著者自身の経験、会社、家族などのシチュエーションから、気くばりとはどのようなことかや、人間関係を円滑にするためのヒントが具体的に書かれています。

書かれている内容はすぐに実践できるものも多く、ちょっとしたことから自分を変えたい、"あの人"との距離を縮めたいを考えている方には是非読んでいただきたい本です。

 「母と父が愛を絆として結ばれたおかげでこの世に誕生して以来、人生の全ては出会いによって編み上げられていく」・・・気くばりのバックボーンに"感謝"や"敬意"を感じませんか?

 「人間的価値というものは、平凡な事柄の連続である日常生活の中で学び取られるものであって、その集積がその人間の全人格をあらわすのである」・・・習慣こそ才能ですね。私はこれを"人生の大数の法則"と呼んでいます。

 「話をすることは人間関係をつくるもっとも重要な基本だが、話というと、しゃべることと錯覚していることが多い。話は話す人と聞く人がいてはじめて成立する行為なのである。そして、話すことよりも聞くことのほうが大切なのである。」・・・全ての人がとは思っていませ
んが、人ってどうしてこんなにお喋りなんでしょうか?それはさておき、何事も相手が必要なことを忘れてはいけません。
 
 「自分の気持ちを声の大きさで表現することは、かえって損することに気がつかないのである。」・・・こっそりと、ささやくように話すと相手はその話に重要さを感じ、特別な扱いを感じるそうです。これは使えそうです。

 「拶の"挨"という字は、「開く」という意味であり、"拶"は「迫る」という意味だ。つまり挨拶というのは、「心を開いて相手に迫る」ことなのである」。・・・なぜ挨拶を始めにするのか。その意味を理解できました。挨拶はコミュニケーションの中で一番大切なことだと思いまし
た。

このように、最近あまり使われなくなった言葉の一つに「気くばり」があります、この本を読んでいただければ分かりますが、日常生活における気の使い方、考え方がいかに大事であるかということが歴史などを例として面白く簡単な言葉で描かれています。中学生、高校生ぐらいの方からでも十分に楽しめると思うので是非、読んでもらいたいですね。

 鈴木さんは台本は決してスタジオには持ち込まず、すべて丸暗記していました。また、スタジオの入口で渡された台本は、3回目を通すだけで丸暗記できるという逸話も残されています。ただし、セリフについては、台本に書かれている記述のほかに、自分で取材した資料の検討を行い、推敲を重ねた上で、自分の言葉に置き換えて放送に臨んでいました。こうした姿勢は、「台本を見ながらそのまま放送する番組
ほど、視聴者にとってつまらないものは無く、アナウンサーとしてもプロとは言えない。また、他人の書いた台本に書かれた事は、たとえ完璧に調査したものであっても50パーセントの事実でしかなく、それに自分で調べた事実を加える事で100パーセント以上の事実にして、初めて自分の言葉で話す事が出来る。ましてや、何が起きるか分からない中継放送では、台本自体不要である」と言う持論によって導き出されたものでした。こうした芸当は「職人芸」と呼ばれ、「最後の職人アナウンサー」と言われたほどです。

 私も気配りできているかどうか、いつも気にかけているようで、なされていないと感じることが多いので、いつも気にかけていたいものです。

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コメント

こんにちは
「気くばりのすすめ」購入して読んだ気がします。
もう30年近くも前の話になりますか?
ずいぶん前の記憶があります。
あの頃、人間関係にずいぶんなやみ空気が停滞するのが
いやで、間を埋める自分がしんどくて、そのとき
よく聞くことが心に染み、相手の眉間の間を
しっかりみつめながら
相内をうつようなコミュニュケーションを教えて
いただいたと思います。

投稿: 茶々 | 2009年6月28日 (日) 13時37分

おはようございます。
昨日山に登って帰って飲んだらすぐ寝てしまい(^_^;)
変な時間に起きました。

さすがとこさん、もう二つかいてあるのですね。ほんとにすごいです。でもmarunagaさんも書かれてあるとおりどうか無理されずにです。

鈴木さんほとにカリスマ的存在でしたね。この本も大変評判になりわたしも目を通したのですがほとんど忘れているようです。
書かれてあることでも平凡だけど本当に人生で一番大切なことなのでしょうね。真理はほんとに平凡なことの実践なのでしょうん。
「人間的価値というものは、平凡な事柄の連続である日常生活の中で学び取られるものであって、その集積がその人間の全人格をあらわすのである」、忘れないようにしたいと思います。
「自分の気持ちを声の大きさで表現することは、かえって損することに気がつかないのである。」これもそうなのでしょうね。つい声が大きくなりがちなわたしは反省です(^_^;)
台本のことと言いやはり鈴木さん、すごいアナウンサーだったのですね。

投稿: KOZOU | 2009年6月28日 (日) 04時42分

とこさんへ

大変な状況なのですね。
あまり無理をせずに、出来る範囲で書いていければいいと思いますよ。(…自分がお気楽でそうしているからなのですが…(^-^;)

私は、普段は務めに出ていて、建物の図面を描いるんです。本とは全く違う分野なんですけどね(*^-^)。
でも、いつか本が書きたくて、本と接する場所が欲しくて、こうしてのんびりではありますが、書いています。
(最近アップしたのは、本棚に並んでいるちょっと前に読んだ本をピックアップして、「今日は書く気がするから2冊分書こう!!」と思って書いてみた。という成り行きなんです。普段は通勤電車で読めるだけ急いで読んで、書いている感じなんですよ。(^-^;))

そう、今回の鈴木健二さんのこの本も、家族の誰が買ったのかは知らないのですが、うちの共同本棚に並んでいて、しかも、表紙が見える形でポンッて置いてあるんです。本棚へ行く度に、「いい笑顔だなぁ~。」って思って見るのですが、「今度読もう!」と思って、今までずっと鑑賞用でした。(゚m゚*)

気を配って相手に接する事は大事ですよね。
私の場合、「自分の思った事を今伝えなきゃ後で後悔してしまうかも!」って思って、結構率直に言葉にしてしまう事があります。
”話は話す人と聞く人がいてはじめて成立する行為なのである。そして、話すことよりも聞くことのほうが大切なのである。”ていう言葉、「そうだな。」って思わせられました。
「私自身も、きをつけていかなきゃな。 そして、今度、あの笑顔の表紙を持つ本を読んでみなきゃっ。」て思いました。wink

投稿: Marunaga | 2009年6月27日 (土) 10時49分

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