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2009年7月30日 (木)

私が気になる作品~『思考の整理学』

 実は立ち読みしちゃった本なんです。自己啓発本は苦手で買う気になれなかったので、つい、紀伊国屋さんで1時間近くこの本とにらめっこしてしまいました。

 タイトルの通り、どのように思考を整理していくかについて書かれた本でした。が、まとめるとなると、なかなか難しいものです。

まず、なにゆえ思考の整理をするのか、その目的から。コンピュータが進化してきた今日、人には知識の蓄積よりも独創力、創造力が求められますが、世の中には自力飛行のできないグライダー人間が多いといいいます。思考を整理するのWhistler01 は、飛行機人間になるためだと言います。

・見つめるナベは煮えない
これは面白い表現だと思いました。頭の中に素材と発酵させるための酵素を入れ、しばらく忘れる。思考を熟成させるには寝させることほど大切なことはない。しばし忘れるのは、いちずに考え続けると視野が狭くなるから。

・思考の手
知識は系統的に集めること。アイデアは逃さないよう、鞍上、枕上、厠上どこでもメモれるようにしておく。忘れて、しかも忘れないようにするために、記録しておくこと。

 アイデアを脈のありそうなものとそうでないものに分けるためにメモからノートに移す。これを数回繰り返す。時の試練を経て、なおかつノートに残っているアイデアは、”使える”アイデアになっているということ。

 知識は最初は増やさなくてはならないけれど、折り返し地点からは捨てて、洗練されなければならない。捨てること、自然に廃棄していくのが忘却、意識的にするのが整理。整理とは、その人の関心、興味、価値観に基づいて行われます。思考の整理には忘れることがもっとも有効ということ。

 整理できた知識はまとめなくてはならない。物知りとは、ただ知識を保有しているだけ。まとめるためには、まず書いてみる。書いているうちに頭の中で筋道が立ち、思考の整理が進むということ。

・着想するには気心が知れていて、縁の薄い者同士が集まると、触媒効果で新しい発見が期待できる。似たもの同士では互いに影響しあうことが難しい。だから、ひとつの組織だけで育ってきた純粋培養はよろしくない。新しい風を入れて、刺激しあう必要あるということ。

・考えるときの心得は、ものを考えるには、力んではダメ。ぼんやりと考える。ほかにやることがありながら考えられる、三上(鞍上、枕上、厠上)、三中(無我夢中、散歩中、入浴中)がよい。そして、自分の経験、知見に基づいた、自分だけのことわざ・格言をつくること。

以上、ざっとまとめてみましたが、常にメモをとることまではよしとして、熟成のさせ方はたいへん参考になりました。
 やはり思い詰めて考えるのはよくないのですね。段取りをよくして、早くナベに材料と調味料を入れ、見つめずに放っておく。頭の片隅は常に置いておきながら、見つめない。これが、あっと驚く発見・発明につながるポイントなのでしょうか・・・
もちろん「忘れる」ことも負けず劣らず大事なことであると言います。

 「テーマはシソグル・セソテンス(一文)で表現されるものでなくてはならない」 という注意があり、おもしろいと思ったから記憶に残っています。はじめにのべたように、 テーマを説明させたら、十分も十五分もしゃべっているようでは、とても、シングル・セソテンスでまとめるなどという芸当ほできません。一文で言いあらわせたら、その中の名詞をと 隼弓管する。とは何でもないはずです。思考の整理の究極は、表題ということになります。

 自分の考えに自信をもち、これでよいのだと自分に言いきかせるだけでは充分でない。他の人の考えにも、肯定的な姿勢をとるようにしなくてはならないと言います。どんなものでもその気になって探せば、かならずいいところがある。それを称揚する。 よくわからないときにも、ぶっつけに、「さっぱりわかりませんね」 などと水をかけるのは禁物。「ずいぶん難しそうですが、でも、何だかおもしろそうではありませんか」とすれば、同じことでも、受ける感じはまったく違ってきますね。
 
 すぐれた教育者、指導者はど こかよいところを見つけて、そこへWatteau02 道をつけておく。批評された側では、多少、けなされていても、はめられたところをよりどころにして希望をつなぎとめることができるのです。 全面的に否定してしまえば、やられた方ではもう立ち上がる元気もなくなります。自分でダメ だと言うのでさえひどい打撃です。ましてや他人からダメだときめつけられたら、目の前 が真暗になってしまいます。

 ピグマリオン効果 ほめると伸びる

三上を唱えた欧陽修は、また、三多ということばも残しています。これもよく知られたことばです。 三多とは、看多(多くの本を読むこと)、作多(多く文を作ること)、商量多(多く工夫し、推敲すること)で、文章上達の秘訣三ヵ条でです。

 こういう断片的な知識、大部分が耳学問です。それを散らしてしまわないで、関連ある もの同士をまとめておくと、ちょっとした会話のタネくらいにはなります。知らない人は、大変詳しいと感心してくれるかもしれないというのです。知識というものは、心掛け次第で、と
くにまとめようとしなくても自然にまとまってくれるものらしいのです。

 われわれには二つの相反する能力がそなわっています。ひとつは、与えられた情報などを改変しよう、それから脱出しようという拡散的作用であり、もうひとつは、バラバラになって しゆうれんいるものを関係づけ、まとまりに整理しようとする収蝕的作用です。

 かりに十人の人に、三分間の話をするとしましょう。あとでその要約を書いてもらう。結果は十色に違っているはず。まったく同じまとめになることはまずありません。こういう場合は、正解?はない、ことになります。正解とは、すべての人がほぼ同じ答を示しうる場合
でないと 考えられません。数学には正解があるけれども、右のような要約では正解は存在しないのです。おも しろいもの、よくまとまったものはあります。これが唯一という正しい答というものはあり得ないのですね。

 このエッセイは20年前に書かれたものですが、今でも色あせていないと思います。多方面で使える思考だとつい思ってしまった私でした。
尚、立ち読みだったので、文章が正しいかどうかは自信がありません。すみません。

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コメント

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こんばんは
本当、KOZOUさんがおっしゃるように、立ち読みでここまで書けるのはすごいです!!

「ものを考えるには、力んではダメ。ぼんやりと考える。」
そうなのですね。言われてみると、そうです。
今まで、力んで考えてました。
その結果、あまりいいものが思い浮かばず、なんとな~く流れていってしまう事が度々ありまして(^-^;。
次回から実践してみますっ!
ありがとうございました!

投稿: Marunaga | 2009年7月31日 (金) 23時17分

こんばんわ。
今日もそう暑くなくてよかったです。
とこさん、いつもコメントありがとうございます。レスを書いていますのでいつかご覧になってください。

投稿: KOZOU | 2009年7月31日 (金) 18時21分

こんにちわ。
今日はこちら暑くなりそうです。

すごいですね。
立ち読みでこれだけまとめて書かれるのですから。
大変参考になりました。
小説とかを書く上でも参考になりますね。
見つめるナベは煮えない、これは確かに実感しますね。創作上、ずっと考え続けてもわからなかったものが、しばらく放っておいたら、いつの日かふと。
無意識にも心は働いているのでしょうね。やはり人間の心は不思議だと思います。
三上、三中、三多もその通りなのでしょうね。
参考になります。
ありがとうございました。

投稿: KOZOU | 2009年7月30日 (木) 09時33分

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