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2009年8月 6日 (木)

私の好きだったドラマ~『大草原の小さな家』

 1975年から1982年まで毎週土曜の18時台に放映されたドラマですが何度の再放送されて覚えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。いまやDVDとなりいつでも観られるようになりましたが、あの頃はテレビにかじりついて見ていました。

 原作とは次第に変わっていったそうですが、原作はローラ・Daisougenn003 インガルス・ワイルダ(1867年2月7日-1957年2月10日)による一連の半自叙伝的小説シリーズです。原作シリーズは『大きな森の小さな家(Little House in the Big Woods)』に始まり全9作を数えますが、テレビシリーズでは第3作の『大草原の小さな家(Little House on the Prairie)』以降を描いています。

 西部開拓時代のアメリカを舞台にしており、インガルス一家はウィスコンシン州―オクラホマ州―ミネソタ州―サウスダコタ州と移り住むお話です。

ローラが生まれたウィスコンシン州を後にオクラホマ州へ移り、その後ミネソタ州へ向けて旅立つまでの話がまず2時間のパイロット版として制作され、続いてミネソタ州のウォルナットグローブという町を主な舞台とした連続ドラマが、9シーズンに渡り制作されました。

 インガルス一家とそこを囲む人々の姿にはとても勇気付けられました。
ローラの成長ぶりには本当にも驚かされたものでした。

 私がとても印象火かかったのは、ローラがまだ幼かった頃、神様に会いに行くと言って一人で山を登り、湖で顔を洗っていた時、不思議な老人が現れて、ローラのこういうのです。

 『神様の声がちゃんと聞こえるように耳の中も洗うんだよ。』『洗ったわ。』

私はこの回を観て神様の声は聞こえるのだと真剣に思ったものです。

メアリー(ローラの姉)は失明してしまいますが、心は尊いまでに清く、大人になって盲学校の先生にまでなりました。

ローラも教師になり、いろいろな問題に立ち向かっていきました。彼女達がこんなにまっすぐ育ったのには父のチャールズ、母のキャロラインの信仰深い育て方が大きく関与していると私は思いました。

 働き者の両親の背中を見ながら、時にキャロラインにどうすればいいのか訪ねた時の母の深い愛情のこもった答えには、今の私達に必要なことに思えます。

 また、テレビシリーズということでかなり脚色されており、原作とはいささか趣を異にしています。このことから、原作を愛好する者からの批判もかなりありましたが、テレビシリーズがきっかけで原作を手にした者も多く、また原作もテレビシリーズも両方好きだという者も多くなりました。

テレビドラマ化される際、先住民(いわゆるインディアン)の問題Daisougenn002 をどう扱うのか、アメリカ本国では特に大きな話題になったと言われています。原作ではキャロライン・インガルスが先住民に対し好感情を持っていないと見られる描写が多く(当時のアメリカ人の一般像でもあった)、そのままドラマ化するのかどうかが興味の対象でした。実際には第1話にほんのわずか先住民との邂逅が描かれていますが、以後のストーリーに先住民に関するエピソードはほとんど登場しませんでした。その一方、黒人への人種差別に関するストーリーは何話か存在します。現実から目をそらさない撮影はやはり必要だと感じました。

 最初の方のシーズンでは原作に基づいた話が基本でしたが、第5シーズンあたりから物語の内容が原作とは離れていきました。

 しかしその物語の根底にあるものは原作と通じるところがあり、原作とは別のものとして十分に楽しむことが出来ます。たとえば、第5シーズには一家は一旦ウイノカという大きな町に移住し、その数回後にウォルナットグローブに帰って来るのですが、これは原作に
はありまえん。

 しかし、実際のインガルス一家は、ウォルナットグローブで農業に失敗したたDaisougenn007めに、都会に移って知人のホテル経営を手伝っていたことがありました。その頃の暮らしは実際のインガルス家にとっては、都会の騒々しさに辟易したり、また旅の途中で生まれて数ヶ月の長男を失くしたりしたためにあまり幸せなものではなかったらしく、原作には全く出て来ないのであるが史実です。

 チャールズ(マイケル・ランドン)は、91年4月8日に癌に侵されていることをマスコミに公表し、「奇跡を信じて癌と闘う」ことを宣言し、共感を呼びました。同年7月1日、闘病むなしくこの世を去りました。ああ、これでこのシリーズはテレビで観られなくなったと思うと涙が止まりませんでした。

 DVDのシーズン6は殊にお勧めです。このシーズンでは悲しいエピソードがあります。 ガーベイの奥さんと、メアリーの赤ちゃんが火事で亡くなります。 大草原の小さな家は、試練が次々と襲いかかってきて、皆、乗り越えるのに苦労しています。

 もちろん、そのことを通して、心に痛みを覚えながらも、生きていき、大人になっていきますが、メアリーの試練は、いくらなんでも悲しすぎました。病気、失明、子供を失う・・・メアリーの呆然とした表情にはいつも胸がズキズキとして、涙ぼろぼろこぼしていました。でも、これを見て、幼いながらに、生きる意味を考えさせられたドラマなのです。

今度は原書を読んで観たいいと思います。忘れてしまっている、小さなことへの喜びや大きな悲しみが私に教えてくれることは、きっと多いはずですから。

私がお祈りを捧げることを覚えたのはこの時期だったかもしれません。

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コメント

あ、また名前入れてませんでした(^_^;)
KOZOUでした。

投稿: KOZOU | 2009年8月 7日 (金) 07時22分

おはようございます。蝉が朝から元気がいいです。
『大草原の小さな家』、いつもではなかったですが、機会があればよく見ていました。
子供の頃は西部劇が大好きでしたので(^_^;)懐かしかったです。
ほんとに西部開拓時代の旺盛なアメリカ魂が描かれていたですね。アメリカはピューリタンが開いた国でもあり、敬虔な宗教心も多かったのでしょうね。宗教が強い支えになったのでしょうね。
耳を洗いなさいのエピソード、それを信じたとこさん、微笑ましいです(*^_^*)
あのような雄大な自然に囲まれうらやましくもあったですが、現実は書かれていますように様々な困難も多かったですよね。
アメリカの開拓は同時に原住民の圧迫、インディアンの悲史もその後知り、西部劇が嫌いになりました(^_^;)
アメリカは良くも悪くもフロンティアスピリットの国、その積極的な姿勢はすばらしいと思いますが、それを世界に広げようとするのは傲慢以外の何ものでもないですね。
理屈はぬきにしてあのすばらしい自然とすばらしい家族愛の映像、機会があればまた見てみたいです。

とこさん、一度」コメント書いていただいていたのですね。全く知りませんでした。どうして消えたのでしょうかね。すみませんでした。お手間を何回も取らせて。レスを書いていますのでいつかごらんになってください。

投稿: | 2009年8月 7日 (金) 07時20分

おはようございます。
最近のドラマには
人間の機微、喜怒哀楽を
家族全員でみれるものが少なくなった
ようにおもいます。
人間成長には必要なことなんでしょうけど・・・
視聴率の前には
むつかしいです。

投稿: 茶々 | 2009年8月 6日 (木) 05時48分

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