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2010年1月 4日 (月)

 私の好きなミュージシャン~加古隆編

     

 加古氏の『パリは燃えているか』『黄昏のワルツ』は何度聴いたことでしょう。それから色々聴き始めたミュージシャンの一人です。

 幼少の頃からクラシックピアノの訓練を受け、作曲を東京芸術大学・大学院、パリ国立音楽院で学んだ加古氏。オリヴィエ・メシアンに師事し現代音楽の作曲家への道を歩むのですが、その一方で、パリ時代にフリージャズ(=即興演奏)に傾倒する、という音楽遍歴を持っています。これらの体験が、彼の生み出す音楽の根幹を成しているのでしょうね。
 

 『クラシックに根づく美しい旋律とハーモニー』『現代音楽の斬新な感性』ジャズの持つ即興性とリズムその全てを包含し、ジャンルにとらわれない独自の音楽スタイルを築きました。
 自身の作品によるコンサートは世界各国に及び、オリジナルアルバムは50作品を超えます。シンプルで繊細かつ壮大なメロディーと、ピアノから紡ぎ出される透明な音の響きから、『ピアノの画家』と称されるようになりました。

 1977年、NHK土曜ドラマ「松本清張シリーズ」で初めて映像音楽を手掛けて以降、映像音楽の作曲家としての活動も盛んになりつつあった加古氏は、1995年にNHKスペシャル『映像の世紀』の音楽を担当したのを機に、映像音楽の第1人者としての地位を確立。(以降、葉加瀬太郎氏やゴンイチチ、羽毛田丈史が浮上するようになります。)
 

 膨大な量の映像と番組の重厚なテーマを支えるべく、1年以上の時間をかけて誕生した、約100曲にも及ぶ『映像の世紀』の音楽には、テーマ曲『パリは燃えているか』のみならず、『睡蓮のアトリエ』といった代表作も多数存在します。番組の終了後にはNHKに音楽に関する問い合わせが殺到。

 『ノルウェーの森』(1994)は加古さんの音楽を、「他のニューエイジ系のミュージシャンと識別する大きな特徴として、加古さんの音楽の持つ強い求心性があげらるのではと思っています。ニューエイジは、時に"ヒーリング・ミュージック"とか"癒しの音楽"と呼ばれて、誘眠音楽とイコールみたいな受け取られかたをされているようだけれど(そういう面もあると思いますが)、加古さんの音楽を聴いていると、逆に精神が冴えてくるような気がします。特に、このアルバムの『永遠の流れ』に加古さんに求める全てがあると言っていい」と言う声もあります。

 また、『オリジナル・サウンドトラック』発売から5年後の2000年に、オリジナル・サウンドトラック第2弾とも呼ぶべきアルバム『Is Paris Burning』がリリースされたことなどからも、これらの音楽が世間に及ぼした影響の大きさを推し量るこができますよね。。1997年に『ドキュメントにっぽん』の音楽を担当し、翌1998年に担当した映画『he Quarry(邦題:月の虹)』では最優秀芸術貢献賞を受賞。この間に、声楽とピアノとの共演によるアルバム『予感~アンジェリック・グリーンの光の中で~』のほか、『静かな時間』を発表。1999年ツアーをブラジル・アルゼンチン・チェコ・ハンガリー・フランスで開催し、第2回能登国際音楽祭にも出演。2000年には『にんげんドキュメント』から、『黄昏のワルツ』が誕生するほか、演奏時間50分を越える大作『組曲《映像の世紀》』が発表され、その繊細な音に心が揺さぶられる思いをしたものです。 
 

 さらにこの年には、映画『式日』の音楽も担当し、第3回能登国際音楽祭に出演しました
 2001年に映画『大河の一滴』の音楽を手掛け、翌2002年には映画『阿弥陀堂だより』の音楽で、第57回毎日映画コンクール「音楽賞」及び第26回日本アカデミー賞「優秀音楽賞」を受賞。
 2003年、フジテレビ系で放送されたドラマ『白い巨塔』の音楽を担当。エレキギターを用いた斬新な音楽で、大きな話題を呼びましたね。
 2005年にはNHKスペシャル『日本の群像 再起への20年』の音楽を担当。バブル崩壊後の日本経済の荒波の中を懸命に生きる人々の、苦悩と決意を託した「虹が架かる日」は、代表作のひとつとなりました。
聞き覚ぼえのある曲は、CFの
   「ポエジー」(収録アルバムは「代表作」の項目参照):ニッカウヰスキー(1985年)
     「ジブラルタルの風(マンドリン・ヴァージョン)」:カネボウ「デナリ」(1992年)
     「一つの予感」:「ホンダ・レジェンド」(1997年)

 心に触れるさまざまな印象を映した一曲一曲から、ある予兆に近い香りが醸し出される。音楽は夢や感情移入のきっかけをつくるが、その先は導かない。人々がそれぞれの体験や記憶の中で次なるものを感じてゆく。
             アルバム「水の前奏曲」より/ 加古隆

ジャンルを超えた音の楽しさ、美しさに出会えたような気分です。

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音楽」カテゴリの記事

コメント

アリファティックさんこんばんわ。いらして下さったのですね、嬉しいです。お忙しいと聞いていたもので、お返事遅れてごめんなさい。加古氏の音楽が原爆の動画とマッチし過ぎたのか、つい動画に見入ってしまいますね。原爆があんな形でまして落書きまでされていたなんて、私もショックでした。今も被爆者は北海道にも沢山いらして苦しんでいます。その現実を知った時は学生の時だったので尚のこと辛かったのを思い出します。この曲はまさに戦いのあとのむざんさを謳ったように感じます。長い曲なのにお付き合い頂き、hごんとうにありがとうございました。

投稿: とこ | 2010年1月 5日 (火) 03時33分

加古氏の音楽と原爆の映像が冷淡さと残忍性とを重々しく表現しています。
一瞬にして、多くの命を奪った原爆がこんなにも小さなものだったとは。
そして投下した側は、その無慈悲で強力な兵器に落書きをして楽しんでさえいます。
強烈無比な熱線で瞬間に蒸発した人々。その後の火傷や放射線障害による急性死亡。
さらに2週間後に訪れる消化器損傷に伴う死。
その後も今に至るまで、放射線は人の体も心も蝕み続けています。
まさに、音楽の旋律は現在に続く人の苦しみや悲しみを繋ぎ描き出しています。

投稿: アリファティック | 2010年1月 4日 (月) 12時54分

KOZOUさん、ご丁寧にありがとうございます。やはり原爆の動画は激しすぎ音楽が生きていないでしょうかね。
小説1日おきにするのですね。解りました。(早く読みたいけれど)我慢、我慢!!
 それに義理堅い(\KOZOU産には当然でしょうが)ですね。これも一種のブロガーの基礎なんですね。そういうことって大事にしていきたいです。
 ありがとうございました。

投稿: とこ | 2010年1月 4日 (月) 09時31分

おはようございます。(*^_^*)
天気はいいですが寒いです。

長いものを読んでいただきコメント大変ありがとうございます。
今後二日に1回の更新にします。息抜きも時々入れますので。(*^_^*)レスを書いていますのでいつかご覧になってください。
黄昏のワルツ、聞きました。バイオリンの優雅な流れるような曲がすてきですね。
一つ訂正があります。長崎に落とされたのはファットボーイでなくファットマンですね。飛行機はボックスカーです。プルトニウム型で広島はウラン型、明らかに実験ですね。
あ、それと前に書きましたようにレスは全然苦になりません。それで変えたのではけしてありませんので。たとえ鼻血出しても気持ちで書いていただいた方にお返しするのは当然のことです(*^_^*)

投稿: KOZOU | 2010年1月 4日 (月) 08時07分

茶々君、ご主人様、いらしゃませ。ささ、奥へどうぞ(なんちゃって)あ~もう御主人様とはまじめな会話ができな~い!!!
そうしたのは私ですけど・・・

 音楽のバックに年始からこんな悲惨な映像は、とも思ったのですが、とても音楽に合うような気がして選びました。
他にも聞いたことのある曲が滝さんあると思います。
次回も日本の音楽家でいこうと思ってます。聞いてやってください。ありがとうございまた。牛女より!(笑)

投稿: とこ | 2010年1月 4日 (月) 07時31分

KOZOUさんゴ訪問ありがとうございます。さっき、BBSに書き込みを入れてきました。結構な人数が集まっていて、あちらでもお返事書かれているのですね。こりゃ、大変なはずです。
 加古さんや葉加瀬さらの記事は以前に書いたものでただ音楽を聴いてもらいたくて再登場なんです。記事も手直ししましたが。小説ネタはしばらくないかもしれません。この音楽路線で何人かの音楽家、それも日本人を連続掲載しようと思ってます。私自体、今音楽を必要としている節があるので。なかでも加古さんは素晴らしい、『黄昏のワルツ』は比較的短い曲なので、youtubeで聞いてみてください。
 ありがとうございました。

投稿: とこ | 2010年1月 4日 (月) 07時16分

なかなか重厚な音楽ですね。
世紀の出来事とかエノラゲイのリトルボーイなどの記録映画で、悲惨な歴史事実は言葉では語れないですよね。
音楽の持つ力をいまさらながら感じます。
年末の歌謡番組などみてると作詞、作曲される才能にいつも感心させられてしまいます。

もちろん

アフラックのような楽しくしてくれる歌詞に音楽に映像に
それと

主役のウシさんにも心がときめきます。?

投稿: 茶々 | 2010年1月 4日 (月) 07時11分

おはようございます。

緊迫したいい曲ですね。映像の世紀はお気に入りでよく見ました。
ただ作曲者にはあまり目がいかず、加古さんはよく知りませんでした。
黄昏のワルツもよさそうですね。
今度聞いてみます。
この映像もアメリカの原爆搬出から撮影され貴重ですね。
原爆ファットボーイにイタズラ書き、無惨なものですね。
長崎は何回か行きましたがあのきれいな町が完全に破壊されたのですね。
「パリは燃えているか」実際ナチス陥落時パリ焼却を命令したヒトラーの同名の映画がありましたが懐かしいです。
あのパリを道連れに滅びようとしたヒトラー、完全に狂人ですね。
加古さん色んな分野で活躍されているのですね。
今後も活躍を期待します。

投稿: KOZOU | 2010年1月 4日 (月) 04時36分

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