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2010年2月11日 (木)

大森美香、『ランチの女王』『不機嫌なジーン』

 私は以前にも書きましたが竹内結子ちゃんのファンで、『ランチの女王』『不機嫌なジーン』など月9は結構観ていますがこの2作品、脚本が同じ方だとご存知でしたか?私はついぞ知りませんでした。『不機嫌なジーン』が向田邦子賞を取ったことは知っていたのにです。どちらかというと『ランチの女王』のほうに賞をあげて欲しいと思うのですが・・・

 脚本家であり演出家、映画監督でもある大森さんは1972年生まれ と聞いて驚いてしまいました。

 2000年からフリーランス。以後、『カバチタレ!』のヒットを足掛かりにコンスタントに佳作を著し、若くして月9、朝ドラの脚本を手がける人気脚本家となりました。その一方で、映画監督としての活動にも力を入れています。

 多くの作品で、気の強い女性を中心に据えているのですが、実は優しいし淋しがりやなのかなとふっと思える瞬間があり、今時の女の子ってこんな感じなのかなあと考えさせられます。

ドラマに共通するのが気の強い女性なのですが、ふっと力が抜ける瞬間がどの作品にもあって、それが何故か観ている私などはほっとするん
です。

『ランチの女王』はランチが大好きな麦田なつみ(竹内結子)は、ひょんな事からTakeuti003洋食屋「キッチンマカロニ」で働きながらその家に住む事に。「マカロニ」の次男鍋島勇二郎(江口洋介)、三男の純三郎(妻夫木聡)、四男の光四郎(山下智久)、そして下宿人でもある牛島ミノル(山田孝之)と共に店で働くなつみ。長男健一郎(堤真一)の偽りの婚約者と嘘を抱えているのですが・・・

「マカロニ」の父親(若林豪)は毎晩デミソースを作っている口数の少ないひとですが、いつも静かに、警察に追われているなつみを見守り、かばってくれました。そこが泣けます。「あいつらを宜しく頼みます。」「今日のソースは最高だ!」と言い満足げにしていた父親が翌朝、ン眠るように亡くなっていました。困惑しながら兄弟の絆を固くしていきます。

 そこでなつみは本当の居場所はここだと悟ります。家族など無かった彼女にとってそれまで突っ張ってきたものが解けていくのです。それまで一人で生きてきたなつみは気が強い、そんな一面だけで悪い仲間の中にいましたが、家族の愛情に包まれ、一人ではないとおもえることをしみじみ感じていたと思います。

なっちゃんが好きなのは、勇二郎か純三郎か・・・なっちゃんが自 分のことをつい話してしまう相手は勇二郎さんなんですよね。気の強い女は多少の年齢差があって相当頼れる相手じゃなければ、むずかしいのかもしれないと思いました。

 『不機嫌なジーン』が向田向邦子賞を得た背景に、動物行動学や大学院生の研究生活を取り扱ったことが月9の視聴者層全体には受け入れられなかったのか、高視聴率につながりませんでした。

 でも積極的に科学分野を取り入れたことが評価され、脚本は向田邦子賞を受賞しました。この作品で受賞できたことを大森さんはとても喜んでいました。実際の研究者が見れば失笑物のシーン・設定も多いでしょう。例えば舞台となる動物行動学研究室では学生一人が一つのモデル生物をテーマに研究を行っているのだが(しかも脊椎動物・無脊椎動物関係なしに雑多な生物を扱っている)、安定した実験結果を得るには莫大な科研費・維持費が必要となり、実際には一研究室がこのように雑多な動物をJannsenn043テーマにする事はほとんど不可能です。 一方で実際の分子生物学的実験のシーンでは、本物の研究者よろしく手際よく実験を進める芝居を行っている点で評価できるのだそうです。

 このジーンこと蒼井仁子(竹内結子)は努力家ですが『人間と自然は共存できる』『人間は動物を守る存在』など理想家の一面もあり、南原によく指摘され討論になることもしばしば。恋愛に無関心というわけではなく、実はシャイで純情に恋をする女でした。ただ1年付き合って南原が浮気をし、以来男性不信に陥るのです。

 一方南原孝史は35歳。仁子曰く、自分勝手でナルシスト。自信過剰、いつもブツブツ文句を言ってばかり、すぐに泣く。大嫌いで同時に愛おしいらしい。だが理想家の仁子と違い、『人が消えても地球は何も困らない』など現実を見る男です。仁子にどんなに貶されてもそれを原動力に変えてしまうポジティブ体質。実はバツイチ。

 最初は仁子を遺伝子を増やすために迫っていましたが、知らない間に彼女に惹かれ愛していました。ミネソタに旅立つ直前に本当の想いを告げ、両思いになる。2年後、仁子にプロポーズを申し入れ成功しますが彼女が迷っていることに気づき、背中を押す形で自分から別れを告げます。しかし、部屋の中で彼は一人涙を流していた・・・

そういうタイプの男性って増えているのですか?ちょっと気になるところです。

 他にもこれ観たというドラマがきっとあるはずです。私は『カバチタレ!』も好きでした。

どれも気の強い女性が登場しますが、実は一人じゃ生きられない、家族だったり、恋人だったり、仲間だったり、形はそれぞれ違いますが、ベースにあるものはこれに尽きると思います。

 今後も期待したい脚本家さんです。

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コメント

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投稿: eebest8 | 2015年5月 7日 (木) 06時01分

Thanks for the article post.Thanks Again. Really Great.

投稿: eebest8 | 2015年3月26日 (木) 10時51分

アリファティックさん、こんばんわ。
そうですね、現実的なのは女性ですかね。女性のほうが強いのかもしれません、ある意味。でも私は男っぽいからかもしてませんが、虚勢を張って私がやらなきゃと思うのは本能もあるでしょうが、実は男性に守られていたいと思っているのではないでしょうか。いざと言う時萎えてしまうのはやはり女性・・・うう~ん。男女を区別すること自体、おかしいのかな・・・人間として弱い部分をかばいあう存在でいたいですね。女性も夢を見たいのですが、つい足元を見たり、先の事考えてしまう・・・傷つくのが怖いからかもしれませんが男性もきっとそういう面もあるでしょうしね。難しい問題ですね。
 考えて見ます。
 ありがとうございました。

投稿: とこ | 2010年2月13日 (土) 03時49分

本質的に古来から女性は強い存在ではないでしょうか。
地に足をつけられず、夢見る夢男君で一生涯を送る男と
違って女性は夢を見ていてもどこかで現実と結びついて
いるのではないでしょうか。
草食男子という言葉が流行る時代ですが、女性が今までと
違って、自分を表に出し本来の生き方が出来る時代になったのかもしれません。
私は、・・・。やっぱり夢男君してます。

投稿: アリファティック | 2010年2月12日 (金) 21時18分

 こんばんはです・・(-_-;)・・今日も疲れました。「サラリーマンの諸君!今日も1日ご苦労さん」!と寅さんに言われたいですね。御殿場市のラブホテルのルーム・フロント係り員職は頑張ってますがヤル気も起きずに価値創造してましたが、ブログを始めてから?迷惑メールがひんぱんに携帯電話やPCに来てますが皆様にも来てると思い当メールを公開しちゃいます!・・・と言う主旨で記事にしました。タイトルは『悩んでないが迷惑メールの多さにはまいってる 1/?』です。毎度のユニーク:おもしろ画像写真では「出会いを求めるあなたに完全サポート・再婚を考えてる方の婚活バツイチはハンデにならない」・「素敵な出会いが待ってるよ~」写真画像を貼りました。・・どうぞ!遊びに寄って楽しく見てやって下さい。・・1言コメントと応援もよろしく頼む次第です。

投稿: 智太郎 | 2010年2月12日 (金) 19時48分

茶々君のご主人様、こんばんわ。
竹内結子さん、大好きです。意外と色んな役のできる女優さんですね。『ランチの女王』では髪をショートに切り、小悪魔的な魅力もありました。でも役柄はワルの男に騙されてヤクの運び屋をやらされ、すさんでいました。でも洋食屋の家族とのふれあいでそれまでの自分にピリオドを打とうと奮闘するラブコメディです。何度も再放送されるたのですが、親子とか仲間とかを大事にする、いいドラマです。と私は思ったのですが、どうやら皆さん、こういう話はお好きじゃないようで、答えに窮していました。
 今の若い世代ならではの価値観ってやはりあるのでしょうね。私もこれまで生きてきて変わったなあと感じること、よくあります。女性が虚勢を張って生きるってやはり、不自然ですよね。男性のせいではないのでしょうが。
 草食系男子とはよく言ったものですね。男性は優しいだけじゃやはりいけないのでしょうか・・・悩みます。

ありがとうございました。

投稿: とこ | 2010年2月11日 (木) 22時17分

KOZOUさん、いえ、救世主ガブリエル様、天の助け、ありがとうございました。

「意義」、「理由」は人間の病と思うのでござります。そんなヒマなことを考える動物はもちろん人間だけでござります。命とは意味もなくこの世に投げ出され、生きることを強いられるかわいそうな存在と思うわけでござります。ーー

フムフム、と納得しちゃうわたくしです(あれ?)。

「地球は皮膚を持っている。その皮膚はさまざまな病気を持っている。病気のひとつが人間である」--

そうなのですね、何故か納得です。

ああーー、こんな脚本家の書いたお話がこうなるとは思いもよらなかったです。
思考錯誤の日々が続きそうです!(苦&笑)

本当にありがとうございました!!!

投稿: とこ | 2010年2月11日 (木) 21時47分

しのぶさん、こんばんわ。
私が答えられない質問にKOZOUさんが答えてくださいました。KOZOUさん、ありがとうございます。
 やはり知らない方が多いですね。大森美香さんは旬の人で、大きく活動の場を広げています。
 映画にも進出したんじじゃなかったかな?
 しのぶさんも、『不機嫌なジーン』は観て欲しかったです。普通のホームドラマとは違います、ただ海外ドラマのようなスマートさはありません、しのぶさんはやはりそのままが良いです。ハードボイルドとはかけ離れた世界ですから。お口汚しですみません。でも来てくださってありがとうございました。

投稿: とこ | 2010年2月11日 (木) 21時32分

大阪はシトシト雨です~。朝からネット障害があり昼からは
太極拳に行ってきました。

竹内結子さんのファンなのですか?中村さんの件があり知りました、その後チームバチスタの栄光で面白い人だと関心する人になりました。

草食系男子、肉食系女子の時代であるところに、
いまの男ってどうなんでしょうね?
この30年ですごく変わったのは事実だと思いました。
絶対的なのか相対的なのかむつかしいですが・・・

投稿: 茶々 | 2010年2月11日 (木) 17時24分

こんにちわ。
雨がじとじと降っています。

とこさん、しのぶさん、また番外勝負になるけどごめんなさい(^_^;)
この手の話はメシより好きで(^_^;)
しのぶさん、くそったれのようでやはり健全な乙女ですね(*^_^*)
「人間が地球に存在している意義や、地球が人間を生み出しここまで進化させた理由」、チン思うにそれはないのでござります。「意義」、「理由」は人間の病と思うのでござります。そんなヒマなことを考える動物はもちろん人間だけでござります。命とは意味もなくこの世に投げ出され、生きることを強いられるかあいそうな存在と思うわけでござります。
キョーヨーがほとばしり、好きな言葉が口を継ぐのでござります。誰のか忘れたですけれど。
「地球は皮膚を持っている。その皮膚はさまざまな病気を持っている。病気のひとつが人間である」
失礼しましたでござります。(^_^;)

投稿: KOZOU | 2010年2月11日 (木) 12時16分

 こんにちは。
 
 どれも知らない作品でございました。作家さまのことも知らなかった! (情けない。笑)
 普段ぜんぜんテレビを観ていない自分に驚きます。(笑)
 テレビ、ずっとつけっぱなしなんだけどなぁ。観てないんですね。
 
 人間がいなくなっても~ってくだりには大賛成ですが、反面、人間が地球に存在している意義や、地球が人間を生み出しここまで進化させた理由などが知りたいものです。
 人間は地球にとっての癌なのか、それともペニシリンくらいの価値はあるのか。

 あれ? 関係ない話題になっちゃいました。
 すいません。(笑)

投稿: 酒井しのぶ | 2010年2月11日 (木) 11時19分

スイーツマンさん、おはようございます。

まさにホームドラマの王道です。
単なるラブコメディでもあります。でも現代的な風刺も数々出てきますよ。受け止め方なのではないでしょうか。

要は王道を今風にどう調理したかですよね。ただ私は自分のお気に入りを披露したにすぎません。

まだ小説、読み終わりませんが、楽しませて頂いています。

ありがとうございました。

投稿: とこ | 2010年2月11日 (木) 06時44分

KOZOUさん、おはようございます。
私はやはりテレビっ子でしたね。今は殆ど観ませんが、夕方4時5時あたりはTVをつけて聞きながら仕事していたことがあり、その時間はフジテレの再放送があるんです。だからいつもリアルタイムではないのですが、良かったものは何度も観てしまいますね。
強がってる女性は同世代ではダメなんですね、それは私も賛成です。『不機嫌なジーン』の南原さん、面白いキャラです。やはりジーンとは歳がかなり離れているのですが、男っぽいと思っていると、急に女々しくなったり。一人泣くくらいなら、離さなければ良いのに、とも思ったり。でもジーンを愛していたかからこそ、下した別れだった、そこで留めておかないのが大森流なんでしょうね。強いのではなく強がりよって言っているのも大森流だと思います。女は強くなったと言われるようになりましたが、芯の強さは昔の女性のほうがあったように思います。流動的なのは男女問わずなんでしょうね。
 本当に成熟出来てはいない、だから一人じゃ生きられないと作者は言いたいのではないかと私は思いました。
 まだ腐らないと思いたいだけかもしれませんね。
 ありがとうございました。 

投稿: とこ | 2010年2月11日 (木) 06時21分

おはようございます。
こちら雨が降ってきましたがそう寒くはないです。

残念ながら竹内結子さん、大森さん、名前を知っているくらいで作品は知らなかったですね。
「ランチの女王」軽いドラマの感じですが主人公は警察に追われているのですか。
「気の強い女は多少の年齢差があって相当頼れる相手じゃなければ、むずかしいのかもしれないと思いました。
」これは納得ですね、そうだと思います(^_^;)
「不機嫌なジーン」はわたしは惹かれますね。
確かにテレビドラマで動物行動学や大学院が対象になるのは珍しいでしょうね。
南原のようなキャラは結構いそうですね(*^_^*)
ただ「人が消えても地球は何も困らない」は大賛成、お友だちになりたいくらいですね(^_^;)
「背中を押す形で自分から別れを告げます。しかし、部屋の中で彼は一人涙を流していた」あまり聞かないけれど今の若い男性では結構いるのですかね。
確かに争いは好まない感じですね。私たちのころよりぐんと「大人」の感じがします。
日本は成熟社会だそうですけれど成熟したらあとは腐るだけですかね(^_^;)
おもしろかったです。

投稿: KOZOU | 2010年2月11日 (木) 04時42分

ご承知のように、主人公として魅力的な人間像とは輝くような才能。才能と対になる弱さですね。美女というのも才能のうちです。弱さは優しさからくるもの。そして優しさゆえに支えられる。やがて周囲が優しさを認めて主人公は成長し強くなっていく。
 ──というのが王道でしょうかねえ。これに現代的な風刺を加えていけば興味をひき、テンポをよくすれば評判の一品となることでしょう。


投稿: 狼皮のスイーツマン | 2010年2月11日 (木) 02時38分

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